森井のコラム

2006年9月1日

世界経済と日本の不動産

秋から冬にかけ、金利の引き上げ議論に熱が入り年内の引き上げとの見方が強かったものの、最終的には暫くは据え置きとなるのではないでしょうか。
アメリカもヨーロッパもやや金利が低下し、日本だけが金利引き上げをしにくいのでしょうか。
世界各国の機関投資家は金利の低い日本で資金調達を行い、日本以外への投資を行うキャリートレードが大流行で、日本の金利を上げた場合、世界同時株安と不動産安に振れるといったことが起こるのかもしれません。
欧州でも来月イギリスのUK-REITが発足し、東ヨーロッパも巻き込みながら不動産流動化が加速しつつあります。
アメリカに次ぐREIT市場のオーストラリアでは不動産投資市場が熟成期にありながら、いまだに拡大を遂げています。
オーストラリアREITの急速な成長は、退職年金制度が義務化されREIT市場に既にその資金の8%を向けていることが最大の原因と言えるでしょう。
今春、アメリカのREIT関係者に会ったときアメリカでの投資の将来に対しての展望を聞いたときも今後急激に発生し続けるベビーブーマーの退職により非常に大きな資金が年金運用され、当然その資金の幾ばくかはREITをはじめ不動産に向い続けるだろうとの意見が強いように感じました。
住宅投資によるアメリカでの不動産ブームは、夏以降急速に冷えてきましたが、ここに来てなぜかその冷化スピードに低下傾向が出てきたようです。
アメリカでは、日本とは全く異なり、過去30年で公式人口は倍増以上で実態は流入も含め2.5倍とも言われ、当然資金量の増加を発生させています。
この人口増は発展途上国並ともいえるような状況で、低く保たれた平均年齢や比較的高い出生率についても当面の成長は確約されていると言っても過言ではないでしょうか。
世界的に急速に成長を遂げる年金投資は、投資のプロがノウハウの競争を激化させ、急速に投資の生産効率を改善してきました。
金融ノウハウを不動産に応用することが当たり前となりつつあり、収益の拡大と資産形成をもたらし計算されたが不動産市場の成長を背後から後押ししているような状況です。
世界的な資金とマーケットを見るとBRICsを中心とした成長力が世界に生産と消費に加え投資資金供給と言った好循環を与えており、まだしばらくの間は市場拡大の流れは続くでしょう。
これほど情報と資金の供給が加速し、資金・資源・生産の全ての分野で活発化することは世界的に初めての経験といえるでしょう。
皆様も多様な情報をお持ちと思いますが、如何お考えでしょうか。
人口増加が難しい日本において、不動産をはじめとした資産の改良を活発化し、経済成長に必須である資産の増幅を目指すことも世界経済の中で現在の日本にとって非常に重要です。 今後、教育を始めとし優れた文化的成長を伴った日本の経済成長を祈りつつ、トランスペアレンシーの拡大による資産構造の健全化に寄与し、流動性の向上による資産価値創造を具現化してゆきたいものです。